らしく
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自分らしく働く。自分らしく暮らす。様々な職業、暮らし、生き方を選んだママパパの日常を紹介します。

辻陽子さん(理学療法士)

2020.07.20

無理せず楽しく〝骨盤底筋トレーニング〟
女性特有の体のトラブルを予防・改善

働くパパママの姿をリポートする、「らしく」。
今回は、2人の子育てをしながら、女性のケア専門の
理学療法士として活動する辻陽子さんを紹介します。
つじ・ようこさん(43) 熊本市出身、同市在住。リハビリ専門学校を卒業後、理学療法士として病院や介護施設に勤務。2006年に結婚、08年に長男を出産し、“ヨーコ式骨盤底筋トレーニング”を教え始める。14年に長女を出産後、夫婦で「一般社団法人FPランド」を設立。HP(https://fpland.net/)

 

自身のつらい体験が転機に

陽子さんは、産前産後に起こる尿漏れや腰痛など、女性の体のトラブルを予防・改善する効果のある骨盤底筋トレーニングを教えています。活動を始めてから約10年間で、5000人を超える女性に指導してきました。

 

もともと病院や介護施設で理学療法士として働いていた陽子さんは、長男の妊娠中や産後に尿漏れを経験したそう。「最初は落ち込みましたが、専門学校時代に、外部研修で学んだ骨盤底筋トレーニングを試してみると、驚くほど症状が改善しました」。周りの友人に教えると口コミで広がり、定期的に講座を開催するように。女性ケア専門の理学療法士として独立後、2012年に産後リハビリテーション先進国のフランスで研修を受けて知識を深め、14年に「一般社団法人FPランド」を設立しました。

 

講座ではデリケートな相談を受けることも多いため、ユーモアを交えて自分の失敗談を話すなど、生徒がクスッと笑える雰囲気になるよう心掛けているそうです。「歩く時の姿勢に気を付けるなど、毎日の行動を一つ変えるだけでも効果があります。無理なく楽しく続けられる方法を伝えています」

 

家族4人は〝ワンチーム〟

辻家では、4人全員で家事を分担しています。「朝食作りは長男、食器洗いは夫、掃除は私、洗濯物を畳むのは長女…など、だいたいの担当を決めています。私たちは4人で〝ワンチーム〟だと思っているので、子どもたちにも役割を分担させています」

 

また、家庭で何か問題が起きたときなどは、子どもたちも交えて話し合い、自分の考えを持つように伝えているそう。「中1の息子は、将来の夢に向かって計画を立てるなど、自立心が強いように思います。娘はまだ5歳ですが、これからの成長が楽しみ」と、陽子さんはほほ笑みます。

 

一方で、「大好き」と伝えたり抱きしめたりと、子どもたちとの日々のスキンシップは欠かしません。「私は一度離婚を経験しているので、今、家族がいてくれることは奇跡だと思っています。夫にも子どもたちにも心から感謝していて、その気持ちを言葉や態度できちんと伝えたい」

 

今後は、東アジアへの海外展開も視野に入れ、英会話を勉強中だという陽子さん。「今は夫婦で法人を運営していますが、いずれは子どもたちも一緒に仕事ができたら幸せです」。未来を語る瞳が、キラキラと輝いていました。

 

家族旅行での一枚。「仕事と家族、それぞれの時間をバランスよく楽しみたい」新型コロナウイルス対策で本格的に始めたオンライン講座も、「全国の人たちに普及できるチャンス」と前向きな陽子さん

 

 

 

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