子ども食堂リポート
子ども食堂リポート
地域の子どもを見守り、育てる

Vol.13 地域食堂「ビストロすてっぷ」

2021.05.19

 

地域と子どもたちをつなげ
理解を深めていきたい

 

子どもたちの作品から
会話が生まれる

水曜と木曜のランチタイムに開かれる「地域食堂ビストロすてっぷ」。スタッフの松岡友美さんと菅芳佳さん、前嶋信子さんは来店した地域の人と和やかにあいさつを交わします。

3人は、2013年に長洲町で、障がいのある就学児童を預かる放課後デイサービス「スローすてっぷ」を設立したメンバー。立ち上げ当初から「施設を利用する子どもと、地域とのつながりをつくること」が目標の一つでした。松岡さんは「子どもたちが将来、地域の中で生活しやすいように、地域の人々の理解を深めたかった」と話します。この目標を実現させるため19年に地域食堂「ビストロすてっぷ」を始めました。

店内には、放課後デイサービスに通う子どもたちが描いた絵が飾られ、箸入れには子どもが作った折り紙が使われています。「『誰が描いたの?』『面白い絵だね』といった会話を糸口に、私たちの活動や、どんな子どもたちがいるのかを伝えられます。来られた若いママたちや近所の人に、子どもの発達に応じたサポートを行う『療育』や障がい福祉を身近に感じてもらえたらうれしい」と松岡さん。

 

 

 

現実のものとなった
“夢物語”のイメージ図

 

ビストロすてっぷ開設時に作成した計画書には、3人で話し合いながら描いた理想のイメージ図が残されていました。「食堂の隣には手作りの畑。子どもたちと一緒に野菜を育てて、それを食堂の料理に出すんです」と菅さん。実際、現在のビストロすてっぷの敷地には小さな畑が。地域の人の協力を得ながら子どもたちと野菜を育てているといいます。「昔は『妄想ばっかり』って話していたけど、今見るとほとんど実現しているのがすごいね」と3人は笑い合います。

夏休み期間中は、放課後デイサービス利用の子どもたちが食堂を訪れ「自分でお金を支払い、食べる」体験をすることも。「『地域食堂』ならではの活用法が見えてきました。今後はもっと多くの地域の方や、子どもたち自身が気軽に来やすい環境を整えていきたいですね」と松岡さん。元気いっぱいの3人。次の“ステップ”が楽しみです。

 

 

 

 

おしゃべりな3人です! ぜひ話しに来てください 左から/菅芳佳さん、松岡友美さん  前嶋信子さん

 

【地域食堂「ビストロすてっぷ」】

住所/玉名郡長洲町長洲2927−2
☎0968(57)8825(佐藤さん)

開催日時/水・木曜 11:30〜14:00
利用条件/どなたでも。1日限定20食。500円。要予約
※新型コロナウイルス感染症の影響で、変更・中止の可能性あり。開催については要確認。

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