2022.03.25

ワクワクドキドキの新学期楽しく通園するために“先取り準備”

 

 

春は幼稚園や保育園などへの入園・進級があり慣れない環境から、子どものぐずりや体調の変化が起きやすい時季です。スムーズに通園するために、3月〜5月にかけて、子どもに生じやすい心の変化とその対処法について、暁幼稚園(熊本市西区)の角裕子園長に聞きました。また、朝の登園準備の時短につながる家庭での工夫も紹介します。

 

不安があれば、入園前に先生に相談して解決しておきましょう。暁幼稚園 角 裕子 園長

 

 

 

子どもの思いや行動を肯定
親の心の安定が子どもの安心に

 

新しい環境での生活は大人でも緊張したり、疲れたりするもの。子どもならなおさらです。「子どもの気持ちに寄り沿い、園生活が待ち遠しくなるような会話を増やすなど、子どもの目線で考えて接するよう心掛けましょう」と角裕子さん。わが子だからと遠慮なしに「これができなきゃダメ」や「ちゃんとしなさい」など子どもが萎縮してしまう声掛けは逆効果。子どもの思いや行動を肯定し、少し大げさに褒めて気持ちを高めてあげることで、集団生活の第一歩を楽しくスタートできるようになるそうです。

これからの3カ月間は、子どもにさまざまな変化が見られます。その変化を事前に知っておくことで、親も心の準備ができるはずです。親の不安やイライラを子どもは敏感に察知します。親の心の安定が、子どもの安心につながります。“先取り準備”で春からスタートする園生活を親子で楽しく過ごしましょう。

 

 

 

3歳〜向け「イヤイヤ」「グズグズ」対処法  入園や進級に向けて、親子で準備が本格化する時季です。特に初めての子どもだと親も不安からいつもよりイライラしがちです。 生活のリズムを整える 登園の1時間~1時間半前には起きられるように早寝早起きの習慣を付けましょう。寝起きが悪い子どもは1日10分ずつ早めに起こすなど少しずつ調整しましょう。虫歯は治しておこう 自宅にいるときは気にならなかった痛みが、急に気になり泣き出す子も。入園前にしっかり治療しておきましょう。おむつは外れていなくてもOK 何歳であろうと、おむつは外れていなくて大丈夫。園では約1時間に1回決められた間隔でトイレに促します。集団の中では意外とすんなりいくものです。※暁幼稚園の場合、年少組は6月くらい、年中・年長は5月くらいにおむつが外れるパターンが多い 先輩ママの体験談キャロットスタッフOG 秋吉あかねさん 進級時に、先生や教室が変わり、順応するのに時間がかかった息子。カレンダーを見ながら、「この日から新しい教室で、靴箱も新しい場所だよ」「新しい先生になるんだよ」と予告していたら、グズグズは減りました。 いよいよ新学期がスタート。特に入園の場合は、初めて親と離れて過ごす子どもも多いはずです。初めての環境で過ごすストレスがぐずりにつながります。朝起きた後に、何か食べておこう バナナだけ、おにぎりだけでもOK。お昼までの活動を楽しむために朝食は必ず食べておきましょう。朝、トイレに行っておこう 出なくてもいいので朝、自宅のトイレに座る習慣を付けましょう。うんちの場合、園でできずに我慢していたという子どもも。笑顔で送り出しましょう 子どもが泣いても動揺せず、「いってらっしゃい!」と笑顔で送り出しましょう。不安なママの表情に子どもは敏感に反応します。帰ってきたら「ギュッとハグ」 慣れない環境で子どもも疲れています。「お帰りなさい」の声掛けにハグをプラスすると、子どもの心が落ち着きます。先輩ママの体験談 キャロットスタッフ 山内嘉世さん 家にいたいとグズグズする娘には、食べ物作戦。手作りのカップケーキや蒸しパンなどを用意して、「車に乗ったら食べようね」と声を掛けると進んで靴を履いてくれます。 園生活に慣れてきた頃にやってくるゴールデンウイーク。すんなり通園していた子でも長期休み明けは、振り出しに戻り、「イヤイヤ」「グズグズ」が復活しやすい時季です。気持ちに寄り添い笑顔で送り出す 「まだ休みたいよね、分かる」などと同意し、「でも園に行ったら楽しいこといっぱいあるよ、いいなー」と笑顔で送り出しましょう。先輩ママの体験談キャロットスタッフ 林淳子さん 保育園に着いても、なかなか離れてくれない毎日。「10回ハイタッチ→抱っこでギュウ」のルーティンで元気にバイバイしていました。

 

 

 

 

お支度コーナーのすすめ ただでさえ忙しい朝に、追い打ちをかけてくる登園準備。必要なグッズを分かりやすく収納し、朝の準備がスムーズになるお支度コーナーや便利なグッズを紹介します。子どもが出し入れできるカゴ収納● パパにも分かりやすいよう、必要なものリストを掲示●子どもでも簡単に出し入れできるカゴ収納●子どもの物を1カ所に集めて効率アップ 帰宅後、バッグは息子が収納するため、簡単に入れられるカゴを設置。明日使うものをセットしやすいように配置を決めています。朝は私が子どもの相手をしながら準備することが多く、下着など園で使う物を棚の下段に入れ、座ったまま取り出せるようにしています。(キャロットスタッフ関川礼乃さん)お支度マグネットを活用 マグネットに朝のやることが1つに1個書いてあり、できたらひっくり返す仕組みです。子どもがゲーム感覚で楽しく取り組んでいます。100円ショップで購入しました。(キャロットスタッフ亀尾優香さん)「おかたづけ育」の本を参考に 小学生は持ち物が一気に増えます。整理収納アドバイザー・Emiさんの「おかたづけ育」シリーズの本を参考に、子どもが「出しやすく戻しやすい」仕組みを考え、子どもと相談して配置を決めました。毎日入れ替えする教科書やハンカチ、マスクなどは、視界に入るランドセルの近くに置くことで忘れ物の防止につなげています。(キャロットスタッフ中村希未さん)

 

 

 

 

キャロット編集室より提案 新しい生活様式になり、朝の支度に「検温」がプラスになりました。連絡帳やボールペン、体温計など必要なものを取っ手付きのファイルボックスにセットしておくとスムーズです。