2022.01.20

 

先輩ママパパに聞きました!今どきの妊娠・出産

 

 

2人目、3人目の妊娠・出産を経験することが多いキャロットの読者層。昨今はコロナ禍の影響で、立ち会い出産や面会の禁止など、妊娠・出産事情も大きく変化しています。そこで今回は、ここ1〜2年で妊娠・出産を経験したキャロットスタッフ3家族による座談会や読者へのアンケート調査を実施。ママ・パパの本音をリサーチしました。また、目まぐるしく変わる産院の現状もお伝えします。

 

 

コロナ禍ならではの悩みも
サポート体制を見直そう

妊娠・出産はママや家族にとって喜びである半面、不安や心配なこともたくさんあります。特にここ1~2年で妊娠・出産を経験したママの声を聴いてみると、「面会や立ち会い出産ができず寂しかった」「コロナの感染リスクを考えて里帰りできなかった」などコロナ禍ならではの悩みが多く挙げられました。また産後に関しては、周りのサポートの有無がママの心身に大きく影響していることも浮き彫りに。

特に産後のママは精神的にも不安定になりがちで、何でも一人で抱え過ぎると疲弊してしまうもの。夫や祖父母に相談して頼れることは頼りながら、行政や民間のサービスなども上手に利用し、産前・産後の暮らしを楽しんでいきましょう。

 

 

 

林ファミリー 【2021年4月 第3子出産】林淳子さん(教諭・育休中)夫の健太郎さん泉薫(みくる)ちゃん11)
和慧(あさと)くん(8)実蕾(みらい)ちゃん(8カ月)1人目、2人目の時は家事の分担などがうまくいかなかったが、今では夫が率先して家事をやってくれるように。 後藤ファミリー【2019年8月 第1子出産】後藤恵理さん(看護師・育休中)舞夏(まな)ちゃん(2)1人目の出産の時は夫が海外に単身赴任。初めての子育てでワンオペ育児を経験。現在は妊娠8カ月で、帰国した夫と2月に2人目の出産を迎える。行政や民間のサービスに興味津々。 中村ファミリー 【2020年5月 第3子出産】中村希未さん(教諭・育休中)
夫の昌臣さん奏大(かなた)くん(8)彩人(あやと)くん(4)晴真(はるま)くん(1)1人目の時の経験を踏まえ、2人目を妊娠中から産後いかに効率よく家事をできるかを夫婦で定期的に話し合っている。

 

 

 

中村ママ そうそう、
ロボット掃除機などの
家電で解決したよね 中村パパ お互いの負担を
減らす作戦会議を
何度もしました キャロットスタッフによる座談会 妊娠・出産のQ&A 妊娠中から産後にかけてトラブルや困ったこと
はありましたか? 後藤ママ 初めての妊娠時に体重が20kg増えて高血圧になり、帝王切開で出産しました。肥立ちが悪くて、おなかの傷の痛みは1年以上続き、揚げ句の果てに夫は単身赴任でワンオペ状態…。産後は肉体的にも精神的にもつらい日が続きましたね。 中村ママ 噂には聞いていたけれど、産後、気分がめいったり、落ち込んだりすることがあり自分でも驚きました。仕事復帰したての頃、家事・育児の分担の割合が育休中と同じだったので、負担感と不満がありました。復帰前に夫婦で話し合っておけばよかったです。 妊娠期間中に準備してよかったことや、やっておくべきだったことは? 林ママ  入院期間中は面会ができず時間を持て余すと聞いていたので、好きなお茶や普段読めない本を持参して一人時間を満喫しました。後藤ママ 1人目の出産後、産後のケア事業などについて調べておけばよかったと後悔しました。産前は産後の大変さを想像できず、「みんな一人で頑張っているんだから」と変な意地がありました。 中村ママ  熊本市の産後ホームヘルプサービス事業はママ友の間で好評です。出産後の家事や育児を1時間600円で手伝ってもらえるので活用しない手はないと思います。 妊娠・出産時、周りにどんなことをしてほしかったですか。また、どんなことがうれしかったですか。 林ママ 1人目、2人目の時は、体がきつくても夫に「家事を手伝って」の一言が言えず、ストレスをためてけんかになることも。そんな失敗を経て遠慮せず伝えるようにしたら、率先して協力してくれるようになり、うれしいです。 中村ママ 3人目の産後しばらくは、夫が時短勤務にして次男の送り迎えを、実母が料理や長男の習い事の送迎を担当してくれました。実母には、事前に食費を渡しておいたほか、お礼にマッサージを予約してチケットを渡すなど、「親しき仲にも礼儀あり」を意識しました。パパに質問です。産前にやっておいてよかったことは?中村パパ 入院中の生活や、上の子の保育園送迎などを事前にシミュレーションしておいたのがよかったです。育休中の今も、妻は勤務に当たる時間は育児のみに専念し、家事はそれ以外の時間で夫婦で分担するようにしています。 事前に両家の祖父母に協力依頼をしたことです。妻の入院中と産後は、両親がそれぞれ1週間ずつわが家に泊まり込みで子どもたちのお世話をしてくれたので、安心して過ごせました。 妊娠中から産後にかけてどんなことに戸惑いましたか? 今振り返ると1人目の時は子どもの接し方から嫁さんのサポートの仕方まで分からないことばかりでした。男性は「察する」というのは無理! 今は夫婦で話し合って、やるべきことをリスト化しています。 家事や子守りなど率先してやっていたことが、実は妻が求めていたことではないことがよくありました(笑)。妻いわく「子どもの成長とともに家族のスタイルや要望することは変わる」そうです。最近はやってほしいことを具体的に伝えてくれるので助かっています。

 

 

 

 

 

 

アフターコロナ見据えた産院の今とこれから かかりつけの産院から発信される情報をしっかりチェックしておきましょう!福田病院 河上 祥一 病院長

 

コロナ禍で柔軟な対応が求められる産院は、さまざまなケースを想定し、サービスや体制を見直しているそうです。福田病院の河上祥一病院長に話を聞きました。

 

当院での昨年の分娩数は、前年と比べると100件ほど増えました。これは移動制限が緩和され、里帰り出産数が増加したことなども考えられると思います。また、コロナ禍で立ち会い出産ができず、一人で出産する不安などもあったためか、無痛分娩を希望する方が例年の5倍ほど増えました。

医療機関においては県が発表する新型コロナウイルス警戒レベルに合わせた対応が必要なため、2週間ごとに対策会議を開き、立ち会い出産や面会の可否など決定したことをホームページでお知らせしています。これらの情報は日々変わるため、今決められていることも、変わる可能性があることをご理解いただかねばなりません。

院内の感染症対策としては、体調に不安のある妊婦さんがPCR検査を受けられるように検査機器を導入したり、外部から来る人との接触を避けられるように院内動線を見直したりしました。

また、これまで対面で実施していた妊娠時の検査についての説明や栄養面のアドバイスなどをタブレットで確認できるように動画を作成。同じく対面が基本だった母親・両親学級はオンラインでも対応できるハイブリッド型に移行するなど、出産への不安を少しでも軽減できるよう工夫しています。これらは、患者さんのニーズに合わせたサービスの向上にもつながるため、今後も継続していきます。

 

 

 

 

アンケートから見えたパパ・ママの気持ち ◎うれしかったこと 3回目の帝王切開で産院の先生が夫に「赤ちゃんはもちろん、お母さんはおなかを切って赤ちゃんを出産します。おなかの傷は旦那さんも一緒にケアしてください」と言ってくれた。(コジマさん) 夫が、お母さんが負担に感じる家事について自ら調べ家事分担を提案してくれた。(ayaさん)◎残念だったこと 里帰りができず夫婦で乗り切るしかなかった。夫が産後1カ月有休を取り仕事を休んでくれたものの、仕事の電話は入るし自宅で仕事をしていたので結局ゆっくり休めなかった。(satokoさん)出産の立ち会いや面会がNGで、一人での出産はつらかった。(ゆーなママさん)妊娠中は毎日体調が変わるので、夫にはその都度、私の具合を確認してほしかった。(プチさん)産後すぐでも生まれた子と自分のことはなんとかするので、夫には上の子の面倒をもっと見てほしかった。(ちー助さん)◎パパの本音 コロナ禍で親に頼れなかったため3人目にして初めて育休を取得。仕事の方が楽だなと心底思いました。世の中のお母さんって本当にすごい!(はなまるパパさん) 産後の妻の精神状態が不安定で、喜怒哀楽の振れ幅に戸惑った。(morningkoパパさん)つわりがひどく、日々症状が変わるので、ケアが難しかった。(satokoパパさん)