休職を経て、勤務時間を短縮
幼い頃から、母親に「資格を取って、自立した女性になるように」と言われて育った梓さん。生まれつき皮膚が弱く、薬で症状が和らいだことに感激した経験から、次第に薬剤師を志すようになりました。
猛勉強の末、大学の薬学部に合格。薬剤師の資格を取得して、卒業後は調剤薬局に就職しました。
2010年に要平さんと結婚し、13年に新くんを出産後、要平さんの海外勤務を機に退職。14年に響くんを出産し、16年の帰国後に6時間のパートタイム勤務で復職しました。
仕事と育児の両立に奮闘していたものの、「子どもたちと過ごす時間が少ない。一緒にいる時も、忙しいとつい怒ってしまう…」と悩むように。そこで、19年の新くんの小学校入学を機に2カ月間休職し、子どもたちとじっくり向き合う時間をつくりました。
「長男に宿題を教えたり、次男と一緒に料理をしたりと、気持ちに余裕を持って2人と接してみて、一緒にいられる時間の尊さに気付きました」。同時に、好きな仕事ができる喜びと母親以外の時間を持つことの大切さも再確認したという梓さん。会社に相談し、6月の復帰に合わせて、10時~13時の3時間勤務に変えました。
子育て経験を生かし、患者に助言
勤務時間を減らしたことで、学校や幼稚園から帰ってくる子どもたちを自宅で迎えられ、子どもの行事にも積極的に参加できることがうれしいと梓さんは言います。
「今の働き方を受け入れてくれた会社にはとても感謝しています。勤務中は常に終業時間を意識し、漏れやミスがないよう集中して業務を進めています。夫が休みの日などは4~6時間勤務することもあり、上司や同僚の負担を減らすよう心掛けています。子育てが落ち着いたら、今度は私が他のスタッフの業務をカバーするなど恩返ししていきたい」
子育ての経験は、薬剤師の仕事にも生かされています。授乳中の母親に薬を飲むタイミングを提案したり、小さな子どもに飲み方のアドバイスをしたりと、自身の経験をもとにした助言が、患者さんたちの安心感につながっているようです。
「今後も患者さんの話によく耳を傾け、気持ちに寄り添える薬剤師でありたい」。自分らしい働き方や今後の目標を見つけ、自信に満ちた笑顔が印象的でした。