子どもの感性を養うのも、親の役目の一つだ。少し意識して世の中を見ると、美しいものであふれていることに気が付く。
そんなとき、わが家にはルールがある。ささやかなイルミネーションにも「ほら、きれいだね」。月が出ていたら「今日は月がきれいだよ」。親が心で思うのではなく、口に出して伝えて、子どもたちにも美しいものやきれいなものを、しっかり認識してもらうのだ。すると、「お父さん見て! あれ、きれいだよ!」と、子どもたちが自分で感じ、表現してくれるようになった。
先日、お風呂上がりのかすみの髪を、しっかりブローして、ブラッシングしていた時のこと。仕上げに「かわいくなったよ!」と声を掛けると、かすみはニヤッと笑い、鏡の前で満足そうにポージング。美の感性を高めるのも親の役目だが、やたらとみんなに“かわいさアピール”をするかすみに、「将来が恐ろしい・・・」と複雑な気持ちにもなった。
原田佳英さん(42)
熊本市内で写真館を経営。長女・かなちゃん(16)、長男・よっくん(14)、次男・はるくん(11)、次女・かすみちゃん(2)と妻(43)の6人家族。