今回は特別編として、キャロットが行う子ども食堂の支援について紹介します。
今回贈呈した鶏肉や牛肉、ベーコンなどの肉類とマヨネーズなどの調味料の一部
くまにちキャロットは昨年11月から、県内の子ども食堂などへの食材の寄付をスタートしました。
2019年度は子ども食堂をサポートする保険などで支援してきましたが、昨年はコロナ禍で多くの子ども食堂が開催できず、弁当配布などに活動内容を切り替えました。そのような状況でキャロットは、県内の子ども食堂などに食材を分配している「フードバンク熊本」(鬼塚静波代表)に食材を贈ることにしました。21年3月まで計5回の予定です。
20年11月17日、1回目の贈呈式では、熊本日日新聞社の山口和也取締役が鬼塚代表に、冷凍肉(鶏、豚、牛)やハム、ベーコンなどの加工肉の他、マヨネーズ、ドレッシングなどの調味料を贈りました。
今回の支援に関して、山口取締役は「コロナ禍で子ども食堂の運営が困難になり、何か支援できないかと考え、各食堂で必要とされている肉や調味料などの食材を提供することになりました。これらはキャロット協賛社の善意の結晶です。子ども食堂をはじめ生活困窮者への支援にも役立ててもらいたい」とあいさつ。鬼塚さんは「子ども食堂からのリクエスト食材には、肉などの生鮮食品が多い半面、それらの寄付はほとんどないので、今回の支援は大変ありがたいです」と話しました。キャロットはこれからも、子ども食堂を応援していきます。
藤富保育園(熊本市)で行われた贈呈式。フードバンク熊本代表の鬼塚さん(右)と、
熊本日日新聞社の山口和也取締役
食糧倉庫の冷凍庫内に収められた肉類
県内では、多くの子ども食堂がコロナ禍での“密”を避けるため、食堂での食事の提供を休止し、お弁当を配布するケースが増えています。
フードバンク熊本に登録している嘉島町の子ども食堂「だんだん食堂」の穴井智子さんは、新型コロナウイルスによる昨年3月の一斉休校時から、ひとり親家庭を対象としたお弁当の配布や、夕飯のお総菜の配食など、これまでの活動内容を変えて対応しているそうです。
「一見普通に見える家庭でも、コロナによって母親が精神的に不安定になり、子どもの食事の支度ができていないという事例も出てきています」と穴井さん。「そういった家庭の把握は難しく、本当に支援を必要としている家庭を助けられているのかジレンマもあります」。新たな課題も出てきているようです。
フードバンク熊本に食材を引き取りに来た「だんだん食堂」の穴井智子さん(右)