育児の悩みがきっかけで
母子の支援をスタート
看護師になるために通っていた大学で「助産学」と出合い、卒業後は、熊本赤十字病院の産婦人科で助産師になった友美さん。一人一人違う出産やその後の母子のケアといった現場での経験を積むことで、助産師の仕事の奥深さを知り、やりがいを感じていました。
29歳で結婚し、3人の子どもに恵まれましたが、仕事と子育ての両立は多忙を極める日々。「保育園のお迎えすらほとんど行けず、家族やファミリーサポートの力を借りてなんとか両立していました」と、当時を振り返ります。
長男出産後の育休中、泣きやまないわが子に対して感情のコントロールができなくなり「私は育児が上手ではない」と悩んでいた頃、ベビーマッサージの講座などに参加するように。他のお母さんとの交流や講座で子育てに関する話を聞くことで、気持ちが楽になったと同時に、自分と同じような悩みを持つ人が多いことに驚いたといいます。そのうち「助産師の自分にもできることがあるのでは」という思いから、自身の育児に悩んだ経験を生かし、子育てに悩むお母さんをアドバイスする側へ。勤務の傍ら、育児イベントに講師として参加し、「0歳から始める性教育」と題した講演や、母乳育児に悩むお母さんへの個別のアドバイスなど、友美さんならではの子育て支援の活動をスタートしました。
転職を機に、働き方、子どもとの
向き合い方にも大きな変化し
次女の眞汎ちゃんが3歳の時、小児科クリニックに看護師として転職。「出産時だけでなく、子育て中のお母さんと直接関わり、長期的にサポートすること」を目指す友美さんは、「小児科だからできる母子へのサポートの可能性を広げていきたい」と話します。「診察時、先生に母乳育児など病気以外の相談をされる人もいます。誰に相談していいか分からない育児の悩みにその場でアドバイスできることも、小児科に助産師がいる意味だと思います」
職場の医師も5人の子育て中の母親ということもあって、子育てに関して寛容な環境だそう。突発的に休まなければならないときに互いにサポートし合える関係性が働きやすさにつながっています。また、夜勤がなくなったことで時間的なゆとりができ、子どもたちそれぞれのやりたいことに協力できるようになりました。子どもと向き合える時間も増え、1対1で話す時間を大切にしているそうです。
自分が経験したから分かる子育ての大変さ。同じ思いを持つお母さんを支援するため、勤務するクリニックで開催する友美さん主催のイベントも計画中。「まずは、クリニックに来るお母さんを対象に、育児の悩みを聞く機会を設け、継続的にサポートしていく体制をつくっていきたい」と優しい笑顔で話してくれました。