子ども食堂リポート
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地域の子どもを見守り、育てる

Vol.17 みふね地域食堂・子ども食堂「ごはん日和」

2022.01.20

 

 

 

人とのつながりを生み
町を好きになる人を増やす場に

 

 

 

きっかけは熊本地震のテント村

第3水曜の夕方は、みふね地域・子ども食堂「ごはん日和」の時間です。そろいのエプロンを着たメンバーがせわしなく準備をしています。17時に近づくにつれ、この日を待ちわびていた子ども連れや高齢者の長い列が…。お父さんに手を引かれた女の子が中をのぞき込むと、代表の丸山美奈子さんが「来てくれてありがとう。もう少し待っててね」と声を掛けます。

「ごはん日和」が誕生したきっかけは、熊本地震。避難所に作られたテント村で炊き出しを行ったメンバーが、テント村がなくなった後も定期的に集まれるようにと、2017年6月に地域食堂をスタートさせました。「仲間と顔を合わせたいのはもちろん、避難所で知り合った人が元気かどうかも確かめたかった。一種の“安否確認”です」とメンバーは笑顔を見せます。

また、丸山さん自身がテント村で仲間ができたことで御船町をもっと好きになったことから、「ごはん日和も、人と人とのつながりを生み、地域のことを大事に思う人を増やす場にしていきたい」と期待を込めます。

 

 

 

 

楽しく続けることを最優先

ごはん日和は、拠点としていた建物の改修やコロナ禍を受け、20年6月から運営方法を以前の食堂形式からテークアウト方式に切り替えました。「今はみんなで集まれる“ごはん日和”を続けることが最優先!」と、どんな状況下でも努力を惜しみません。

取材した日のメニューはだんご汁とご飯。容器を渡すと、厨房でだんご汁とご飯を入れてくれます。「こぼさないでね。また来月! 元気でおらなんよ」。丸山さんは一人一人に声を掛けて見送ります。

「ごはん日和は私たちにとって“放課後のクラブ活動”みたいなもの。時々集まって、ああじゃない、こうじゃないと話し合い、月に1回食堂をオープンして、顔なじみのお客さんと会う…。楽しいから続けられるんでしょうね」とメンバーは口をそろえます。

楽しんでいる雰囲気が伝わるからこそ、年齢や地域、家庭環境を問わず、多くの人の「また来たい」場所になっているようです。ごはん日和には人々の温かな笑顔があふれていました。

 

 

 

 

 

 

 

みふね地域食堂・
子ども食堂「ごはん日和」来られる際は必ず容器か鍋をお持ちください♪代表の丸山美奈子さん

 

【みふね地域食堂・子ども食堂「ごはん日和」】

住所/上益城郡御船町御船791  シェアストア「みんなのふね」内
☎090(4342)2586

開催日時/第3水曜17:00〜無くなるまで
利用条件/どなたでも
汁物、ご飯1セットで100円
※最新情報はFacebook【みふね地域食堂・ 子ども食堂「ごはん日和」】で検索を。

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