クレジットカードや電子マネーなどのキャッシュレス決済が普及しています。レジで現金を出さず、スマートに支払えるのは子育て世代にとって便利ですが、使い過ぎを防ぐためにも、メリットやデメリットを知ることが大切です。
昨年10月、消費税率引き上げに合わせて、キャッシュレス決済に対し2〜5%を還元する制度が導入されました(今年6月末で終了。9月から、マイナンバーカードにひも付けされた「マイナポイント制度」が始まる予定です)。もともとは、2020年東京オリンピックで拡大するインバウンド需要(訪日外国人観光客のニーズ)に応えるのも、目的の一つでした。
新型コロナウイルスの影響でオリンピックの開催は延期になりましたが、スピーディーかつ非接触で支払えるキャッシュレス決済は、コロナ禍では好都合な決済方法です。
しかし、キャッシュレス決済だと、家計の動きが見えず、使い過ぎてしまう人も多いようです。そこで、キャッシュレス決済を「家計管理の武器」にする方法を提案します。
使い過ぎを防ぎ、家計を管理するには、まず「支出を予算化すること」をお勧めします。月々の家計費をキッチリ現金で予算化します。
具体的には、事前に封筒やクリアケースに、食費や医療費、教育費、通信費、交通費など、費目ごとに現金を入れて分けます。予算を立ててやりくりする、王道の方法です。
キャッシュレス決済の場合も、使った分を振り分けた現金から差し引いて口座に入れるなど、目に見える形で管理します。
次に、キャッシュレス決済の手段と、それぞれの特徴を知りましょう。
家計の予算づくりの観点で、お勧めの決済方法は、先払いの電子マネー(プリペイド)です。レッスン2でお伝えしたように、電子マネーにチャージする金額を、事前に封筒に取り分けておくことで、使い過ぎの防止になります。また、以下の3点を注意すると、ポイント還元だけでなく家計管理の味方になってくれます。
あらゆるものやサービスには、メリットとデメリットがあります。メリットだけを見ずに、デメリットをしっかりコントロールすることによってメリットが生かされます。
便利で手軽なキャッシュレス決済ですが、目の前のお得感とポイントに惑わされると家計がとんでもないことになってしまう場合もあります。クレジットカードやデビットカード、QRコード決済にも、それぞれの良さがあります。大事なことは、それらを利用する皆さんが、きちんと管理できているかどうかです。「人間万事塞翁が馬」という言葉があります。人生における幸不幸は予想しにくいので、安易に一喜一憂すべきでないという意味です。目先のお得感に惑わされず、貯蓄体質の家計管理を手に入れましょう!