子ども相談
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毎号テーマごとに「先生」を取材し、子育てに役立つ知識を紹介します。

テーマ「医療」 -就学前までに接種したいワクチン-

2022.01.20

|医療|就学前までに接種したいワクチン 抵抗力(免疫)が未熟な子どもを、病気の後遺症や命の危機から守るといわれるワクチンについて、話を聞きました。5〜11歳を対象とする新型コロナウイルスワクチン接種が今年2月ごろから始まる可能性も。自治体の情報に留意し、計画的に接種を行いましょう。熊本大学生命科学研究部小児科学講座 准教授 松本 志郎さん

 

任意接種も医師に相談
前向きに検討を

 

ワクチンには国が推奨する定期接種(無料)と保護者の判断に委ねられる任意接種(有料)があります。ワクチンを接種していると、病原体が体内に入ってきたときに免疫によって体が守られるだけでなく、病気にかかったとしても重症化を防ぐといわれています。

生まれてすぐは母親からもらった抗体で守られていますが、徐々に減少していくため、1歳までに6〜7種類、15回以上の定期接種が設定されています。風邪などの病気が続くと、接種のタイミングを逃すことがあります。そうならないために大切なのが“スタートダッシュ”。生後すぐにかかりつけの小児科に接種時期などを相談しておくと安心です。

任意接種については保護者の判断に委ねられ、有料なこともあり「接種しなくてもいい」と誤解する家庭も多いようです。

ただ、日本では任意接種の「おたふくかぜ」「インフルエンザ」は米国では定期接種となっています。加えて現在、三種混合・ポリオワクチンは就学前の追加接種(任意)が推奨されています。子どもの健康も考慮し、前向きに接種を検討してみてください。

 

 

 

予防接種のタイミング(2021年4月版)★が就学前に受けたいワクチン B型肝炎 0歳のうちに3回接種 ロタウイルス 遅くとも生後14週6日までに接種を開始 ヒブ 生後6カ月までに3回 1歳以降に4回目 小児用肺炎球菌 生後6カ月までに3回 1歳以降に4回目 四種混合 三種混合・ポリオ 生後6カ月までに3回 1歳以降に4回目 就学前に5回目 二種混合を11歳以降に追加接種 BCG 生後5カ月以降に1回 MR(麻しん風しん混合)1歳以降に1回 就学前に2回目 水痘(水ぼうそう)1歳以降に1回1歳3カ月以降に2回目 おたふくかぜ 1歳以降に1回、かかっていなければ就学前に2回目 日本脳炎 標準的には3歳以降に3回 9歳以降に4回目 インフルエンザ 毎年10月~11月 HPV 小学6年以降に1回(定期接種は小6~高1の女子)髄膜炎菌 2歳以降に1回(海外へ行く人などに接種を推奨)※参考:「NPO法人VPDを知って、子どもを守ろうの会」HP:https://www.know-vpd.jp/

 

 

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