
地元・福岡から熊本へ引っ越してきて8年目。健軍商店街で、夫の祖父の代から続くお茶屋を営みながら、2児の子育て中です。夕方に商店街を歩きながらこちらに手を振る小学生、仕事体験でお茶について学びに来る中学生…。地域の子どもたちの成長を見届けることも、私たちにとって大切な役割の一つです。
一方で、お客さまもわが子の成長を楽しみにしてくださり、「大きくなったねぇ」と声を掛けてくれます。その言葉には「ママ、頑張っているね」という温かさも感じます。ご年配のお客さまが多いこともあり、子どもがお店にいると自然と笑顔が広がるのです。
つくづく、子どもの健やかな成長と街の発展はリンクしていると感じます。そんな私の目標は、子どもも大人も明るい気持ちになれるお店づくりをすること。下の子の育休を終え、4月からお店に復帰しました。お茶でひと息つきながら頑張っています。
エッセーのタイトルにある「お茶の子」とは、お茶菓子のこと。手軽に食べられることから、物事が簡単に進むことを例えています。「さいさい」は囃子詞で、活気づける役割があるそうです。子育ては決して「お茶の子さいさい」とはいきません。でも、そんな気持ちで子どもと向き合いたいものです。皆さんも一緒に明るく乗り越えていきましょう!