もっと楽しく!イヤイヤ克服! 歯磨き大作戦

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歯磨きの方法は分かっていても、いざトライすると、子どもが嫌がって歯のケアができず、悩んでいるママ・パパは多いのでは。そこで子どもの歯を守るために必要なことや歯磨きを嫌がるときの対処法について、専門医と先輩ママ・パパに聞きました。

目次

完璧を目指さず総合的なホームケアを

「子どもが歯磨き嫌いで、毎日逃げ回って大変」―。キャロットスタッフ(読者スタッフ)から数多く寄せられた悩みです。そこで、同スタッフの立山靖子さんが代表して、「ひかる歯科ちえこども歯科」副院長の甲斐田知映先生に対処法などを聞きました。

まず立山さんは、「子どもの歯は毎日磨かないといけないのですか」と素朴な疑問を投げ掛けました。これに対し、甲斐田先生は「当院では、最低でも夜寝る前に1回は歯磨きすることを推奨しています。ただ、虫歯になる要因はさまざまです」と話します。甲斐田先生によると、虫歯の要因は

  1. 虫歯菌の数
  2. 歯の質が弱い、唾液の分泌が少ないなどの体質
  3. 細菌の栄養源となる糖質を頻繁にとる
  4. 歯が酸にさらされる時間が長い

―が挙げられます。この四つが重なると虫歯になるのです。(1)は歯磨き、(2)はフッ素塗布、(3)(4)は食生活の改善などで対策ができます。

甲斐田先生は「まずは肩の力を抜いて、磨けない日があっても大丈夫と思いましょう。ただし、食生活の改善など、歯磨き以外の虫歯予防策を忘れないよう心掛けてください」とアドバイスします。皆さんも歯のホームケアの習慣を見直しませんか。

教えてくれたのは

ひかる歯科ちえこども歯科 副院長 甲斐田 知映さん

ひかる歯科ちえこども歯科 副院長

甲斐田 知映さん

虫歯予防は正しい食生活が大切です

キャロットスタッフと読者の素朴なギモン Q&A

2児の母としての経験も踏まえてお答えします
2児の母としての経験も踏まえてお答えします
虫歯のなりやすさは3歳までに決まるって本当?
熊本市GTさん(6歳、3歳男の子のパパ)

虫歯菌に感染しやすい時期は1歳半〜3歳

1歳半〜3歳児は虫歯の原因になる虫歯菌に感染しやすいため、そういわれています。この期間の対策として、親子でスプーンや箸を共有しないことは知られていますね。実は、3歳まで砂糖をできるだけ控えることも虫歯菌の感染予防につながると分かっています。

保護者の仕上げ磨きは何歳まで必要ですか
天草市ボアさん(4歳男の子のママ)

奥歯の歯質が強くなる9歳くらいまで

小学3年生までをお勧めしています。歯は生えてから2年間はまだ軟らかくて虫歯になりやすい時期。6歳ごろにとても大事な永久歯の奥歯(6歳臼歯)が生え、その奥歯の歯質が強くなるのが8歳から9歳くらいです。

アドバイス

寝かせて仕上げ磨きを

仕上げ磨きは夜寝る前に必ずしましょう。できれば、口の中がよく見える寝かせ磨きを推奨しています。

歯は年齢によって虫歯になりやすい場所が異なります。歯ブラシの他、フロスを使って歯垢(プラーク)を取りましょう。

虫歯になりやすい場所

  • 上前歯の間
    • 歯が生えてから2歳ごろまで
  • かむ所
    • 歯が生えてから約2年間
  • 奥歯の間
    • 3歳から
歯磨き粉は必要?
キャロットスタッフ 坂本愛弓さん(1歳男の子、0歳女の子のママ)

歯質強化のため推奨

歯質を強化するためにフッ素入り歯磨き粉の使用をお勧めします。近年の日本小児歯科学会の声明では、0歳からフッ素濃度1000PPMの製品の使用を推奨しています。使用開始時期は上の前歯が生えてからで、量は年齢×1mmを目安にしてください。

キャロットスタッフ 坂本愛弓さん(1歳男の子、0歳女の子のママ)
キャロットスタッフ 坂本愛弓さん(1歳男の子、0歳女の子のママ)
フッ素は危険?
熊本市KKさん(4歳女の子のママ)

容量を守れば安全

さまざまな保健専門機関などが調査研究をして、容量を守って使用すれば、フッ化物は安全だと証明しています。生えたばかりの乳歯は軟らかく、唾液からミネラルを取り込んで2〜3年かけて強くなります。この時に歯質強化を助けるのがフッ素です。

娘がチョコ好き。虫歯が心配です
キャロットスタッフ 山口夏実さん(3歳女の子、0歳男の子のママ)

チョコは種類を選んで食べて

チョコに含まれるカカオポリフェノールには、虫歯菌を抑制する作用があります。ただし、「大量の砂糖を含む」「歯にくっつく」「長時間口の中にある」「だらだら食べる」といった要因は虫歯につながります。チョコの場合、「クリーム状のものが入っていない」「カカオポリフェノールの含有量が多い」など、種類を選びましょう。

キャロットスタッフ 山口夏実さん(3歳女の子、0歳男の子のママ)
キャロットスタッフ 山口夏実さん(3歳女の子、0歳男の子のママ)
虫歯になりやすいおやつ(例)

ガム、ソフトキャンディ、あめ、甘い炭酸飲料、スポーツドリンク、乳酸飲料など。

普段、口の中は唾液の働きで、ほぼ中性ですが、砂糖を含んだ食品を食べ始めると酸性に傾き、歯の表面が目に見えないレベルで溶けます。だらだら食べ続けていると、口の中の酸性の時間が長くなり、初期虫歯になります。間食の時間を決めて食べることが大切です。

お菓子をだらだら食べていると…酸によって歯の成分が溶けだす
歯磨きを嫌がり逃げ回ります
キャロットスタッフ 岩崎恵理さん(8歳男の子、5歳女の子のママ)

親の足で挟んで磨きましょう

安全に磨きやすい環境を確保し、親の足で子どもの体を押さえて歯磨きをしましょう。歌うなど楽しい雰囲気づくりを心掛けて。

写真提供:ひかる歯科ちえこども歯科
写真提供:ひかる歯科ちえこども歯科
その他の歯磨き作戦
  • 親が楽しく歯を磨いて見せる
  • きょうだいを先に磨く、ぬいぐるみの歯を磨くというお手本作戦
  • 歯磨きが終わったらいっぱい褒める
  • 歯磨きした後は、キシリトールタブレット(キシリトール含有100%)をご褒美にあげる
キャロットスタッフ 岩崎恵理さん(8歳男の子、5歳女の子のママ)
キャロットスタッフ 岩崎恵理さん(8歳男の子、5歳女の子のママ)

キャロットスタッフ’S 子どもの歯磨き嫌い 対策アイデア

歯磨きシアターを手作り

歯磨きを嫌がる場合は、歯磨きシアターを使うと効果がありました。ホワイトボード用のマーカーを使って虫歯を消していく遊びです。動画共有サイトに歯磨きシアターの作り方がアップされているので、ぜひチャレンジしてみては。100円ショップでそろう材料で作れます。

(キャロットスタッフ船津由貴さん)

昔話を見せながら仕上げ磨き

わが家では仕上げ磨きの時のみ、ご褒美として自宅のテレビを付けます。10分程度の昔話を見せている間に、仕上げ磨き。子どものストレスも少ないようです。

(キャロットスタッフ山口夏実さん)

お風呂場で一緒に歯磨き

子どもと一緒にお風呂に入る時に仕上げ磨きまで済ませています。逃げ場がないからか(笑)、特に嫌がらずに歯磨きができています。

(キャロットスタッフ横山紀和さん)

いろいろな味の歯磨き粉を準備

歯磨き粉のフレーバーを数種類準備して、子どもに選ばせます。子どもは遊び感覚で選べて、歯磨きを楽しんでくれます。

(キャロットスタッフ坂本愛弓さん)

虫歯予防のホームケアに関する体験談をキャロットのインスタグラムでも発信しています!

おすすめ絵本&グッズ

『はみがきれっしゃ』(作くぼまちこ・出版アリス館)

『はみがきれっしゃ』(作くぼまちこ・出版アリス館)

「はみがきれっしゃ」が、口の中に入っていき、前の歯、奥の歯をシュッシュと磨いていきます。その様子が楽しく、思わず子どもも「あーん」と口を開けてくれると話題の絵本です。

『タフト17(M)』(オーラルケア)※歯科専売品

『タフト17(M)』(オーラルケア)※歯科専売品

子どもの軟らかい歯質の状態を考慮した歯ブラシ。ブラシのヘッドが小さいため行き届きやすく、乳歯の微妙な隙間にも毛先が入り込む工夫がされています。

『キシリトールタブレット』(ロッテ)

『キシリトールタブレット』(ロッテ)
(C)Benesse Corporation/しまじろう

人気キャラクターしまじろうがデザインされたタブレット。甘味料は、キシリトール100%なので安心です。グレープ味とイチゴ味の2種類を楽しめます。

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