漫画家と育児の両立の秘けつは「完璧を求めない」 

  • URLをコピーしました!
らしく。自分らしく働く。自分らしく暮らす。

働くパパママの姿をリポートする「らしく」。

漫画家として活動をしながら、2児を育てている内田麻美さんを紹介します。

うちだ・あさみさん(36)
うちだ・あさみさん(36)

熊本市出身。熊本大学在学中に大手出版社の新人賞を受賞。東京での下積みを経て、2016年に商業誌デビュー。17年に結婚し帰熊、翌年長男を出産。翌月からWeb連載『アンパンメン』開始。以後、企業PR漫画や新聞連載など幅広く活動。現在は夫と長男(8)、長女(1)と4人暮らし。

目次

漫画家と育児の両立の秘けつは「完璧を求めない」 

「自分が好きなことを追い続けてきた結果、今の自分があります」。そう笑顔で語るのは、熊本市在住の漫画家・内田麻美さんです。現在は、夫の影響で始めた筋トレを題材にした『ビジョカツ!』という漫画をU‐NEXTの電子書籍サービスで連載しています。

親が育んでくれた「自信」

麻美さんは25歳の時、漫画家を志して上京しましたが、描いても描いても採用されない日々が続いて苦しい生活を経験しました。しかし、当時の担当編集者の「内田さんの漫画は面白いから必ずデビューできる」という言葉を信じた結果、27歳で商業誌デビューを果たしました。努力を続けてこられたのは、「お絵描きが上手ね」と幼少期から褒め続けてくれた両親の存在も大きかったそうです。「漫画家になりたい」という麻美さんの夢を尊重してくれたことが後押しとなり、自信にもつながったといいます。

子どもを抱えながら制作

結婚して帰熊後も、麻美さんの漫画家としての活動は続きます。Web連載が決定した直後に長男の妊娠が分かり、妊娠中に原稿を書きため、出産翌月には連載がスタートしました。化粧をする余裕もないまま、長男を抱っこしながらメガネ姿で制作する日々は大変でしたが、「仕事も妊娠も自分が求めて選んだ道なので、充実感の方が大きい」と、目を輝かせます。

子育てと仕事の両立の秘けつは、完璧を目指さないこと。仕事をするのは子どもが保育園に行っている時間だけと決め、連載の締め切り前の忙しい時期には、夫や義理の両親に育児を任せるなど、周囲の協力を得ながら進めています。「母親がイライラしたり不機嫌になったりすると家族全体が影響を受ける」と、自分の時間を確保し心の余裕をつくることも大切にしているそうです。

子育てでは、麻美さんの両親がそうだったように、自分の価値観を押し付けず、子どもの「やりたい」気持ちを優先。選んだことを自分の力でやり遂げる体験を通じて、「『やればできる』という自信を育んでほしい」と語ります。

今後の目標は、昨年習い始めた「柔術」をテーマにした漫画の連載を持つこと。柔術での心の修練を伝えることで「真の強さとは何かを描きたい」と意気込みます。麻美さんの今後の作品も楽しみです。

公園で仲良く遊ぶ歩くんと莉子ちゃん。家族との時間を大切にしています
公園で仲良く遊ぶ子どもたち。家族との時間を大切にしています
柔術は莉子ちゃんが生後3カ月の時にスタート。「その奥深さに魅了されています」
柔術は長女が生後3カ月の時にスタート。「その奥深さに魅了されています」
ある日のタイムスケジュール
6:30
起床
7:00
子ども起床 朝食を食べさせる
8:00
長男登校、長女は保育園に送迎
9:00
原稿作業
11:00
昼食

お昼は好きなものを好きなだけ食べる

12:00
原稿作業
17:30
保育園にお迎え
18:00
夕食
19:00
長男の習い事送迎
20:30
子どもとお風呂
21:30
子どもと一緒に就寝

最近の就寝前の楽しみは、長男が布団の上で披露するマジックを鑑賞すること

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次