教育資金をどう貯(た)める?「学資保険」と「NISA」を比較

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ここ数年、「学資保険」と並んで、子どもの教育資金の準備方法として「NISA(少額投資非課税制度)」を検討する人も増えているようです。それぞれの特徴やメリット・デメリットなどを解説します。

目次

<01>学資保険とNISAの特徴を知ろう

学資保険は、子どもの教育費を目的にした貯蓄型保険です。契約時に目標金額を設定し、満期時に決まった金額を受け取れます。また、契約者(保護者)が死亡または高度障害になった場合、以後の保険料の払い込みが免除される、またはすでに支払った保険料相当額が死亡給付金として受け取れるなどの保険機能が付いているのが特長です。

一方、NISAは投資で得た売買益が一定額まで非課税になる制度で、教育資金を含む資産形成に活用できます。2024年に「新NISA」がスタートし、従来と比べて非課税枠が拡大しました。また非課税期間は無期限になり、長期運用に適しています。

<02>確実性が高い「学資保険」

学資保険の月々の払込保険料は、目標設定した教育費や、払込期間、利率に応じて算出されます。家庭の収入や支出バランスを考慮し、無理のない範囲で設定することが重要です。

メリット・満期時に受け取れる金額が契約時に確定しており、事前に計画を立てやすい。

・元本割れの可能性が低く、預けたお金が契約満了時に確実に戻ってくる。※解約返戻率によっては元本割れするケースも

・契約者(保護者)が死亡または高度障害になった場合、以後の保険料支払いが免除され、予定されていた教育資金を確実に受け取れる。
デメリット・銀行預金よりは利率が良い場合があるが、投資に比べると殖やす効果は小さい。

・途中で解約すると元本割れする可能性が高い。
向いている人・市場変動の影響を受けず、安定した貯蓄手段を求める人。

・確実に教育資金を準備したい人。

・万が一の保障も考えたい人。

<03>長期運用を考えるなら「NISA」

新NISAは「成長投資枠」と「つみたて投資枠」という二つの枠があり、それぞれの特性を生かして資産を運用できます。成長投資枠は、株式やETF(上場投資信託)などへの投資が可能で、まとまった資金を使って短期~中期的なリターンを狙うこともできます。一方、つみたて投資枠は、毎月少額ずつ積み立てられる投資信託が主なので、長期的かつ安定的な資産形成に向いています。

この二つの枠をうまく使い分けることで、例えば「つみたて投資枠」でコツコツ教育資金を準備しながら、「成長投資枠」で将来の資産形成を目指すといった運用も可能です。

メリット・年間で最大360万円(成長投資枠240万円、つみたて投資枠120万円)まで投資でき、かつ売買益や配当益が課税されないため、効率的に資産を形成できる。

・株式や投資信託などの資産は、時間がたつと利益が安定する傾向にある。また、得た利益を再投資することで元本が増え、さらに利益が増える「複利効果」を長期間生かせる。

・リスクを抑えた安定した投資から、リターンを追求した積極的な投資まで、個々のリスク許容度に合わせて運用できる。

・一部解約や預かり金からの出金により、資金をいつでも引き出せる。
デメリット・投資が主となるため、元本保証はない。市場の動向により、資産が減少するリスクがある。

・商品選びやリスク管理など、投資に関する知識が求められる。
向いている人・長期的に資産運用を考えている人。

・リスクを許容できる人。

・投資に関心がある人。

晴美先生のMEMO

教育資金の準備方法としてどちらを選ぶかは、家庭の経済状況やリスク許容度によって異なります。安定を求めるなら学資保険がおすすめで、万が一に備えたい場合は保険機能が役立ちます。NISAは金融商品で運用し値上がりを狙いながらコツコツと教育資金を準備したい人に向いています。子どもが進路を変更しても、NISAなら途中で資金を引き出すことができます。リスクを分散させつつ、計画的に資金を準備するためには、学資保険とNISAの併用もできます。教育資金の相談はお金の専門家に依頼するのが安心です。計画的な準備で、お子さんの将来をサポートしましょう。

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