今月のテーマ:医療
インフルエンザワクチン
今年は冬に引き続き、春夏も流行したインフルエンザ。ワクチンによる予防について聞きました。
早めの予防接種で重症化を防ぐ
インフルエンザは、インフルエンザウイルスへの感染が原因で発症し、38度以上の発熱や寒気、全身の痛みやだるさなどの症状が現れる病気です。例年、冬に流行し春には収束しますが、今年は収まらず、秋も増加し学級閉鎖になる保育園などもありました。
子どもがインフルエンザにかかると、肺炎やインフルエンザ脳症といった深刻な合併症を引き起こす恐れがあります。そこで、インフルエンザの発症や重症化を抑える働きがあるワクチン接種が推奨されています。
インフルエンザワクチンは、生後6カ月から接種が可能です。13歳未満は4週間程度の間隔を空けて2回接種が必要です。
予防接種は、子どもの普段の様子を知っているかかりつけの小児科で受けるのが望ましいでしょう。各医療機関で予約枠に限りがあり、すでに流行が始まっているため、早めの接種が理想です。ワクチンは接種後(※)、2週間で抗体ができ、最も効果が高まるのは接種後1〜2カ月後とされています(効果自体は5〜6カ月持続)。家族で集まる行事などがある場合は、逆算して接種のタイミングを考えましょう。
インフルエンザワクチンを受けたら
- 接種後30分は医療機関内または付近で子どもの様子を見て、副反応が起きた場合は医師に相談する。
- 接種当日は、激しい運動を避ける。入浴はOK(注射部位はこすらない)。
※13歳未満の場合は2回目の接種後
教えてくれた人
熊本保健所
所長 医師 中村 恭子さん
新型コロナウイルスワクチンとの同時接種も可能です。