
今回のテーマ:赤ちゃんのスキンケアの基本とは?
赤ちゃんの肌は敏感。赤みやガサガサといった皮膚のトラブルが心配です。毎日のケアのポイントについて聞きました。
教えてくれた人

熊本大学大学院生命科学研究部 皮膚病態治療再建学講座 助教
柏田 香代さん
「洗浄」「保湿」を習慣付けて皮膚トラブル予防を
赤ちゃんの肌は大人より薄く、保水力が弱いため非常にデリケート。生後1カ月で6割超、2歳までに9割が皮膚トラブルを経験するといわれています。こうした肌トラブルの予防と対処に大切なのが毎日の「洗浄」と「保湿」です。
洗浄は、たっぷりの泡を使って洗います。皮膚が密着する部分はしわを伸ばして丁寧に洗いましょう。その後38〜39℃のぬるま湯で泡が残らないようすすぎ、タオルで押さえるように拭きます。ゴシゴシと擦らないようにしましょう。
保湿は、入浴後と朝の1日2回、清潔な手で保湿剤を全身に塗ります。「すり込む」のではなく「肌にのせて広げる」のがポイント。ティッシュペーパーが肌にピタッと貼り付く程度が適量です。
保湿剤を塗る際には、顔や頬、耳、口周り、お腹、お尻などに赤みやブツブツがないかも確かめましょう。保湿してもカサカサが治らない、ブツブツや赤みが広がるといった変化が見られたら皮膚科や小児科へ相談を。特に生後1〜4カ月の湿疹はアレルゲンの入り口になり、食物アレルギーの発症リスクが高まります。離乳食開始前に皮膚トラブルを治療しておきましょう。
保湿剤の選び方
- 添加物の少ないもの。無添加でもナッツオイルなどの食物成分を含む場合は、アレルギーの発症リスクが高まるので注意
- 肌の状態や季節に応じて、ローション、クリームを使い分けます
保湿は1日2回

POINT
適量をのせるように塗ると、皮膚の出っ張った部分も保湿できる
