
育児休業中は夫婦どちらかの収入が減るケースが多く、家計収支の管理がより重要になります。そこで、育休中の収支を賢く管理するための工夫を「収入の見直し」「支出の管理」「家庭でできる節約術」の3つの視点から紹介します。
<01>育休中の収入をチェックしよう
(1)育児休業給付金の支給日と受給額
育休取得前に勤務していた会社で雇用保険に加入していると、育児休業給付金を受け取ることができます(雇用保険の加入期間など条件があります)。受給額は、育児休業開始から180日間は賃金の約7割、それ以降は約5割です。支給日は2カ月ごとになるため、タイミングによっては受給額が0円の月も。出産育児休業に入る前に、支給日と受給額を確認しておくと世帯の収支のバランスをシミュレーションできて安心です。
(2)配偶者控除・扶養控除
育休中に夫婦どちらかの収入が減ったことで、夫(または妻)の扶養に入ったり、配偶者控除や配偶者特別控除を受けられるようになったりする場合もあります。社会保険料を抑えることで家計を見直すことができ、所得税・住民税が軽減される可能性もありますので、まずは扶養に入る側の勤め先に確認しましょう。
(3)自治体の助成・手当
出産・育児に伴い、児童手当・出産育児一時金・出産手当金などはもちろん、自治体独自のサポート(おむつ券や育児応援金)などを受けられる場合があります。また、自治体によっては、金銭的な助成やサポートの他、産前産後のケア事業や、子育て世帯ホームヘルプサービスといった外部支援事業を無料、もしくは安価で受けられるところもあります。居住地の自治体に問い合わせてみましょう。
<02>支出の管理・見直しポイント
(1)家計簿アプリで家計を管理
家計簿アプリを使うと、レシート撮影や口座連携により、家計管理を楽にできます。また、グラフで支出を見える化でき、どこに家計の無駄があるのかを把握するのも簡単です。
(2)サブスク・保険料を見直す
アプリの定期購入やゲームの通信料などのサブスクリプション(定額制)も「ちりも積もれば」で家計を圧迫する原因となります。利用していないサブスクは一旦解約するなど、優先順位をつけて整理してみましょう。また、子どもが生まれるタイミングで保険の内容を見直し、一時的に掛け金を下げたり、不要なものを整理したりするとよいでしょう。
(3)外食・デリバリーの利用回数を調整
育児中は何かと子どもの状況に合わせた生活になるので外食やデリバリーも悪いことではありませんが、「週○回まで」などルールを決めましょう。
今日は外食OK!

<03>家庭でできる節約アイデアを参考にしよう
(1)買い物は「まとめ買い&冷凍保存」で楽に
特売日や宅配サービスを活用して、1週間分をまとめ買いし、肉や野菜、パンを小分けにして冷凍しておくと、無駄が減って家事もぐんと楽になります。
(2)ベビー用品は「お下がり」や「レンタル」で十分
ベビーベッドや抱っこひもなど、使う期間が短いものはレンタルやお下がりを活用してみましょう。フリマアプリやママ友との譲り合いもおすすめです。
(3)ポイント・キャッシュレス決済でお得に
普段の買い物では、キャッシュレス決済やポイント還元を上手に利用。よく使うサービスをまとめるとポイントが貯まりやすくなります。

晴美先生のMEMO
出産や育児をきっかけに、仕事を辞めたり働き方を変えたりすると、家計に影響が出るのは自然なことです。節約や家計管理は大切ですが、「頑張りすぎ」は禁物です。私も子どもたちが小さい頃は仕事をセーブし、宅配サービスなどを利用して時短と節約を工夫していました。「将来のための節約」だけでなく、「今の生活の質」も大切にしてくださいね。心に少しでも余裕があると、子育ても楽しめるはずです。


