このコーナでは「SDGs(持続可能な開発目標)」に取り組む団体や企業、個人を紹介していきます。
第1回は「SDGs未来幼稚園」を宣言する恵水幼稚園を紹介します。
CO2、食品ロス削減 SDGs未来幼稚園宣言
恵水幼稚園
「自分の未来を子どもたち自身で創り出す、生きていくための力を育成したい」と、2020年に「SDGs未来幼稚園」を宣言した恵水幼稚園(熊本市南区)。国連が掲げるSDGs を構成する17の目標に加え、独自の目標「命を大切にしよう」も設定し、CO2削減や食品ロス削減など、SDGsに関連する行動計画を年間で作成し、実践しています。
計画では、「水を大切にしよう」「ごみを減らそう」といった同園のこれまでの取り組みをはじめ、地元の企業、団体などと連携した新たな活動も展開。廃食油をエネルギーに変える「バイオディーゼル」の導入はその一つです。家庭や給食から出る廃食油を集め、その油から精製されたバイオディーゼル燃料をスクールバスの運行に使用しています。これにより、20年から2年間で約8トンのCO2削減につながったといいます(「熊本いいくに県民発電所」調べ)。子どもたちにとっても、環境問題を身近に捉える良い機会になっています。
また食品ロス削減のため、市場には出回らない規格外の野菜を給食に活用したり、保護者へ販売したりと、さまざまな活動に取り組んでいます。
「年間計画では、新しいことにも挑戦していますが、食育など、今まで園として大切にしてきたこと、当たり前のように行ってきたことがほとんどを占めます」と話す園長の鷲山恵真さん。SDGsの指標に行動を当てはめることで、それが改めて国際的にも必要とされていることだと再認識するきっかけとなったそうです。「園児はもちろん、職員もそのことを誇りに思って日々を過ごしていきたいです」と鷲山さんは話してくれました。