「SDGs(持続可能な開発目標)」に取り組む団体や個人を紹介します。今回は、食品廃棄物削減を実施する「御船町立上野保育園」を取材しました。
食品廃棄物減量が見えるSDGsの木
「今月は去年より22kgのごみが減ったので、22枚の葉っぱを付けましょう!」。上野保育園の職員に呼び掛けられた園児たちは、手に絵の具を塗ってもらうと、模造紙に描かれた「SDGsの木」に手形を押し、うれしそうに笑います。
2023年度から給食の廃棄量削減活動を始めた同園では、毎月「SDGsの日」を定め、野菜の茎・皮など通常は捨てる部分をおかずやおやつに混ぜて提供。また、SDGsの木で減量を見える化したことで給食の食べ残しが減るなど、園児の意識付けにつながっています。國友淳子園長は「今後も園児自らSDGsの種を見つけ、家庭や地域でも行動に移してほしい」と話します。
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御船町立上野保育園
SDGsの取り組み
卵の殻で肥料作り
園児が、給食室で出た卵の殻を細かくなるまですりつぶし、園内の菜園で肥料として活用。植物の生育に欠かせないカルシウムたっぷりの肥料です。
SDGsの日(月1〜2回)
野菜の皮や芯に含まれる栄養の話や、それらを給食に使ったことでどのくらい食品ロスを削減できたかを園児に話します。また、歌や踊りで園児に「もったいない」を楽しく伝えています。
同園ではトイレットペーパーの芯を種まき用ポットに再利用。芯はそのまま土に返るので環境に優しいそうです。
わたしたちのアクション
上野保育園が実際に給食で提供しているレシピを紹介します。スープを作るときに出るだしがらや野菜の皮などをフル活用でき、食品ロス削減につながります。
作ってみよう! 「ポイ0(ゼロ)」キッシュ
【材料】6個分
ギョーザの皮 | 6枚 |
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だしがら昆布 キャベツの芯 ニンジンの皮 シイタケの石突き | 合わせて40gくらいが目安 |
薄切りベーコン | 4枚 |
顆粒コンソメ | 3g |
塩、コショウ | 各少々 |
卵 | 1個 |
牛乳 | 15mL |
マヨネーズ | 5g |
粉チーズ | 15g |
作り方
アルミカップにギョーザの皮を敷いて器にする。
昆布と野菜は千切りに、シイタケの石突きは輪 切りに、ベーコンは短冊切りにする。
(2)をフライパンで炒め、コンソメと塩、コショウで味付けする。
卵、牛乳、マヨネーズを混ぜ合わせる。
(1)の器に(3)と(4)をそれぞれ6等分して(3)→(4)の 順に入れる。粉チーズをふる。
オーブントースターで7〜8分焼き、表面に少し 焦げ目が付いたら完成。