夫婦で家計を管理しよう

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子育て世帯が上手に家計を管理するためには、夫婦で共通認識を持つことがポイント。現状の管理方法を確認し、夫婦でどう家計を管理していくかを考えてみませんか。

目次

<01>家計管理、夫婦でどう分担している?

子育て世帯で家計管理ができていない一因として、結婚後もお金についてしっかり夫婦で話し合わないまま「夫婦で別家計のままで過ごしてしまっている」「どちらか1人に任せきりになっている」などのケースが多いようです。まずは家計管理の分担の現状を確認してみましょう。

(1)どちらか1人に任せるタイプ

「私はお金の管理が苦手だからあなたに任せます」「自分は忙しいから家計のことは君がやって」など、夫か妻のどちらか1人が家計を管理している。

(2)夫婦分担タイプ

「公共料金や家賃、住宅ローンは夫」「食費や保育料は妻」のようにそれぞれが支払うものを決めて、それ以外はそれぞれが管理している。

(3)一部共有タイプ

「食費や外食費、家賃、レジャー費は夫婦で支払う」「それぞれの銀行口座から引き落としされる通信費や娯楽費などは本人のみが把握」など、支出の一部を共有している状態。例えば、1つの口座に夫婦が決まった額を入れ、家族にかかる支出のみを夫婦で管理しているのがこのタイプ。

(4)完全共有タイプ

夫婦で家計全体を把握し、パートナーにほぼ全てをオープンにしている。

タイプメリットデメリット
(1)どちらか1人家計管理が得意な場合は節約・運用などを駆使してどんどん貯まる。チェック機能がない。不公平感が生じやすい。
(2)夫婦分担それぞれ自分の自由なお金を確保できる。負担する金額が不公平になりやすい。お互いの家計が見えない。
(3)一部共有家族に関わる支出の管理や共有ができる。お互いの家計が見えず、個人の支出が多くなりがち。
(4)完全共有夫婦や家族で家計の状況を把握できる。自由に使えるお金が確保しづらい。

<02>夫婦で家計管理するメリット

01で紹介した4つのタイプのうち、どのタイプが一番お金を貯めやすいでしょうか。順調に貯蓄でき、お金の不安が少ないのは、「(4)完全共有タイプ」です。次は「(3)一部共有タイプ」で、その次が「(2)夫婦分担タイプ」です。残念ながら「(1)どちらかに任せるタイプ」はなかなか貯まりづらい場合が多いようです。

つまり、夫婦で家計を共有できているほど、お金が貯まりやすくなります。「(1)どちらかに任せるタイプ」は「思うようにお金が貯まらないのはどうしてだろう」「お金を使い過ぎているかも…」と家計担当が1人で悩み、解決が難しくなりがちです。
夫婦で家計を共有できていれば「ガソリン代が上がってきたね」と物価変動の家計への影響などに、より早く気付いたり、「ネットショッピングの支出をもう少し減らせるといいね」など、お金が貯まらない原因を見つけたり、2人で協力して見直すことができます。

夫婦で家計管理するメリット

<03>家族に関わる支出項目から共有

家計を全て共有するのが理想ですが、「独身時代に貯めたお金のことまで、パートナーにとやかく言われたくない」「お小遣いくらいは自分の好きなように使いたい」という意見もあるでしょう。その場合、タイプ③のように自由に使いたいお金のテリトリーはキープしつつ、教育費や家族レジャー費など夫婦が把握しやすい支出項目から共有しましょう。

次のステップとして、日々の固定費や変動費のうち食費や通信費、ガソリン代など、家族に関わる項目を共有していきましょう。

「来年のゴールデンウイークに東京へ家族旅行!」などと楽しい目標を設定し、家族で実現を目指してみるのもおすすめです。うまくいくと家計管理をする楽しみが生まれ、続けていくモチベーションにもつながりますよ。

麗子先生のアドバイス

家計管理の目的は「わが家はハッピーなお金の使い方ができているか」「自分たちのやりたいことを我慢し過ぎていないか」を把握することです。月に1度、「家族とのコミュニケーションツール」として家計簿を用いて、夫婦で話し合ってみましょう。


CFP(R)ファイナンシャルプランナー 吉田 麗子さん

CFP(R)ファイナンシャルプランナー 吉田 麗子さん

結婚を機に退職後、家計がピンチになり、お金の勉強をスタート。ファイナンシャルプランナー(CFP(R))を取得し、2006年起業。自身の“お金オンチ”な経験を生かした分かりやすいアドバイスに定評がある。小学生と中学生の三姉妹の母。福岡県在住。

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