キャッシュレス時代の金銭教育

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クレジットカードなどのキャッシュレス決済が増え、子どもにお金の価値を伝えづらくなったと悩んでいませんか。今回は日頃からできる金銭教育の方法やお役立ちアイテムを紹介します。

目次

<01>キャッシュレス化、子どもへの影響は?

近年、急速に進んでいるキャッシュレス化により、子どもと買い物に行くときもICカードやスマホで決済することが増えています。便利な反面、子どもが「お金を使う」「お金が減る」という感覚を得にくくなるデメリットもあります。子どもが通園や通学に使う交通系ICカードを「無限に買える魔法のカード」と思い、友達におごってしまった・・・ということもあるようです。小さいうちから「見えないお金(キャッシュレス決済)」の知識を得ることは大切です。

<02>まずは見えるお金の価値を伝えよう

とはいえ「見えないお金」について理解することは、幼児にとって難しいもの。ICカードやスマホを利用し始める前に「見えるお金=現金」を使わせて、「お金は使えば減る」「お金が足りないと買えない」という経験をさせることが大切です。
お金の価値が分かり管理する習慣を身に付けていけば、キャッシュレス決済を利用するときに「見えないお金も現金と同じお金」という本質的なことがスムーズに理解できるようになります。

具体的な方法は過去の記事をチェック!

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<03>お金への理解を深めるグッズを活用!

子どもへ本物のお金を渡すのにリスクを感じる場合は、親子で遊びながら金銭教育にもつながるおもちゃや絵本などを使ってみるのがおすすめです。

(1)買い物ごっこの定番「おもちゃのお金」

子どもが売りたい物・買いたい物を考えて値段を決め、金銭のやり取りを体験できる買い物ごっこは、幼児の金銭教育の定番。おもちゃのお金があれば、硬貨や紙幣の種類を教えながら、子どものお金への理解を深めることができます。おもちゃのお金は100円ショップでも買えます。

(2)「絵本」でお金の大切さを考える

お金や買い物などを題材にした絵本なら、子どもにも分かりやすくお金について教えられます。

麗子先生ピックアップ

『かあさんのいす』(あかね書房)

作・絵:ベラ.B.ウィリアムズ
訳:佐野 洋子

対象年齢:就学前から

主人公の女の子は母親と祖母の3人暮らし。火事で全てを失った3人は「世界一の椅子」を買うために、大きな瓶に小銭をためていきます。お金を稼ぐことの大変さや物を大切にする心が伝わります。

(3)数字に親しめる「ドリル」

数字の書き方や大小などを学べる教材も金銭教育に活用できます。3〜5歳は数字の読み書きの他、順番や大きさを学べる「点つなぎ」などのドリルを選んで(「点つなぎ」は本紙7面にあります。ぜひ、チャレンジを)。小学校入学前はお金の種類や使い方を覚えられる教材を選ぶといいでしょう。

麗子先生ピックアップ

『シールたっぷりレッスン 5さいからできる おかね はじめて編』(くもん出版)

お金のシールを貼ったり、カードを並べたり、線引きや色塗りをしたりしながら、硬貨やお札の種類を覚え、単純な計算のお買い物ができるようになります。

次のステップの一つとして、子ども向けのお仕事体験施設やキッズフリマなど、実践的な金銭教育につながるアクティビティー体験もおすすめ。子どものお金の理解度や関心度に合わせて体験させてみてくださいね。

麗子先生のアドバイス

キャッシュレス時代の子どもの金銭教育で大切なのは、少しずつお金に関する体験を重ねることです。買い物のとき「同じ野菜でも店によって値段が違うね」と教えたり、支払う金額が少ない場合は子どもに現金で支払いを任せたりするといいですね。


CFP(R)ファイナンシャルプランナー 吉田 麗子さん

CFP(R)ファイナンシャルプランナー 吉田 麗子さん

結婚を機に退職後、家計がピンチになり、お金の勉強をスタート。ファイナンシャルプランナー(CFP(R))を取得し、2006年起業。自身の”お金オンチ”な経験を生かした分かりやすいアドバイスに定評がある。小学生と中学生の三姉妹の母。福岡県在住。

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